機動力溢れる選択肢、SaaS型システム
DX(デジタルトランスフォーメーション)を迅速に進めないといけない場合、SaaS型サービスを利用するのも非常に有力な選択肢になりえます。いわばシステムをサービスとして提供する業態なため、申し込んですぐに利用開始できるものも珍しくありません。初期費用が不要なことも多く、必要な分だけ利用できるのは機動力溢れる選択肢といえます。一方でデメリットも存在しています。
SaaS型システムのメリット
初期費用が不要、または低額なことが多い
SaaS型のサービスは提供会社側で用意されたシステムを利用する形態のため、初期費用が不要なケースが一般的です。最初に初期費用や構築費用といったかたちでまとまった金額を用意する必要がないため、大きな予算確保が困難な場合や、費用負担を分散化したい場合などに有用です。とりあえず使ってみて、思ったイメージと違ったので利用を停止する、といったことが行いやすいのもメリットと言えるでしょう。また、利用者数や利用量に応じた従量課金になっているものも多く、利用した分だけの費用計算となるため、コスト予測が行いやすい場合も多くあります。
利用開始までがスピーディー
前項の通り、すでに出来上がったシステムを利用することになり、利用開始までに必要な期間が短いこともメリットといえます。登録と同時に利用開始できるサービスも珍しくありませんし、長くても1ヶ月以内には利用開始できるところがほとんどでしょう。システム開発に必要な期間をそのままゼロにすることができるため、素早い立ち上げが求められる場合には有力な選択肢になり得ます。
システムの具体像が明確
サービス開始前でない限り、すでに稼働しているシステムの全体像を把握した上で利用を開始することができます。お試し利用が用意されていることも多いため、想定していたものと違う、という事態は起こりにくくなっています。業務フローへの適合度を費用支出前に完全に確認できるのは大きなメリットでしょう。
利用料のみで継続的な改修の恩恵も
SaaS型サービスにも様々な料金モデルがありますが、料金を支払っている限り、継続的な機能強化の恩恵を受けられることがほとんどです。もちろん、サービス提供会社の方針にもよってその程度は様々ですが、バグ修正といった消極的なものから、新機能追加のような積極的なものまで、予算立てなしに便利な機能が増えていくのはメリットと言えます。自分たちの要望が採用されうる場合にはその恩恵は非常に大きなものになります。
SaaS型システムのデメリット
業務フロー側の変更や調整が必要な場合あり
SaaS型サービスとしてすでに存在するシステムを利用するため、自学の運用がフィットする保証はありません。そのまま使える運が良いケースもあり得ますが、何かしらの業務フロー側の変更や割り切りを必要とすることも多いようです。こうした調整は部署横断になることも多く、調整コストが発生するのはデメリットと言えます。ただ、SaaS型にあわせることで業務フローを刷新していきたいという方向性が共有されているのであれば、この制約をチャンスに変えることができる場合もあります。
学内ネットワークとの連携に一工夫が必要
SaaS型サービスはサービス提供会社により構築、運用されているため、必然的に学外のネットワークに存在することになります。学内ネットワークとの連携が不可能なわけではないですが、難易度や複雑度はどうしても上がってしまいます。場合によってはそのための機能開発が必要になる場合もあるため、事前にどういった連携が必要で、それはSaaS型サービスで満たせるのかを確認する必要があります。
サービス終了のリスクあり
SaaS型サービスは、サービス提供会社の都合によりサービスが終了する場合があります。もちろん、ビジネスとして成立しているのであればそれほど頻繁に閉鎖されることはありませんが、サービス終了という意思決定に対して拒否権は持ち得ません。サービス終了する場合には代替サービスへの移行などが必要になるため、こうした立場上の弱さはデメリットと言えます。最低限、サービス終了時のデータ出力等の移行補助が期待できるサービスであるかを確認する必要があるでしょう。
ご提供可能なSaaS型システム
留学生寮管理システムDormfor
留学生寮の入退寮や支払い管理を行える管理システムです。留学生寮以外の寮も同様の仕組みで管理することができます。管理者以外にも寮長や管理会社など異なる立場での権限管理や操作が可能になっており、複数の寮の運用業務が負担になっている状況を大きく改善する効果が期待できます。どの機能を必要とするかは設定によりコントロールできるようになっており、用意されている機能をどこまで利用するかを制御できます。
TA等の学生アルバイト勤怠管理システムKinmuu
TA(ティーチング・アシスタント)やSA(ステューデント・アシスタント)、LA(ラーニング・アシスタント)やRA(リサーチ・アシスタント)を筆頭に、様々な学生アルバイトの勤怠管理を効率的に行えるシステムです。雇用監督者が複数になりえるなどの学生アルバイト特有の事情に対応しており、入力者本人はもちろん、雇用部署、取りまとめ部署も含めた業務効率改善、コンプライアンス遵守への対応が加速します。